昭和30年代に入り日本にテレビ時代が到来したが、早々に外国製ドラマやバラエティーが流入し人気を博した。オリジナルの番組制作力が、質量ともまだ脆弱だったこともあったのだろう。
輸入ドラマというと、『アイ・ラブ・ルーシー』や『奥さまは魔女』、『ファミリータイズ』などの、シチュエーション・コメディー=シット・コムがいかにもアメリカ発の番組として思い出される。
主人公家族の日常を舞台に、破天荒なドタバタ劇が繰り広げられる。聴衆の哄笑・爆笑の音声が本編にかぶっているのが特徴的だが、ごく些細なジョークにも大笑いの渦が起こる。やらせと分かりきってはいるものの、そんなに可笑しいかな、とアメリカ人の底抜けの陽気さが知れた。ブラウン管に映る豪奢なリビングルームや近代的な家具、電化製品にはアメリカ文化の豊かさを垣間見た。
日本の時代劇に相当するのが、西部劇。『ララミー牧場』や『ローハイド』が草分けだが、日曜夕方にNHKで繰り返し放送された『大草原の小さな家』が、西部開拓時代の古き良きアメリカ家族の有為転変を描いて涙させられた。
『ナポレオン・ソロ』や『スパイ大作戦』など、インターナショナルなスパイものに心踊らされたが、さすがに今見ると随分と時代がかって稚拙さを否めない。
『名犬ラッシー』や『わんぱくフリッパー』などの動物ものも懐かしい。
刑事ドラマ・推理ものとしては何といっても『刑事コロンボ』が秀作として印象深い。犯人を最初に明かしてストーリーを展開させていく斬新な手法は『古畑任三郎』で真似られた。美しい主題曲を聴くのも楽しみだった。
最近では、一般放送以外に衛星放送やケーブルテレビ、レンタルDVDを通じて、海外ドラマ百花繚乱の感がある。ビジネスもの、法廷もの、恋愛・友情、青春コメディー、ミステリーサスペンスなど多彩で手の込んだ設定に加えて、韓流、台湾製などアメリカ以外の海外ドラマもポピュラーになった。
どのドラマも洗練されていて、中には大作映画顔負けの莫大な製作費を窺わせる作品もあり、一度見出したらやめられなくなる。さらに続編への期待をあおるのが、『24』や『デスパレートな妻たち』など何シーズンも続く人気ドラマの多くに使われる「クリフハンガー」という作劇手法。シーズンの最終回で謎めいた展開を残しながら終了してしまい、結末が次シーズンへ持ち越されるというものである。このクリフハンガーを最初に用いたのが、1978年から1991年まで全13シーズンに渡って放映されたCBSの人気大河ドラマ『ダラス』だった。
1980 年3月1日放映の第2シーズン最終回では、石油財閥を牛耳る悪役J.R.ユーイング(J.R.)が何者かに撃たれたところで終了した。それから第3シーズンが始まるまでの8ヶ月間、J.R.を撃った犯人はいったい誰なのかをめぐり、全米中がメディアをも巻き込んで大騒ぎになったという。
そして同年11月21日の『ダラス』第3シーズンの初回放送は、何と3億5千万人もの人々がその幕開けを注視するところとなった。さらに、犯人が明らかにされた第4話は、アメリカテレビ史上最高の53.3%の視聴率を記録したという。
References: Millions tune in to find out who shot J.R.
Super! drama TV | ダラス
Posted: 16 January 2011
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